UX-26B |
(高周波及び低周波増幅用 直熱形3極管) フィラメント電圧:1.5V 電流:1.05A
規格(1)・・・・EP:180V EG:-10V IP:4.2mA rp:1.1KΩ μ:12.5 gm:1150μモー
規格(2)・・・・EP:135V EG:−7V IP:3.5mA rp:1.13KΩ μ:12.5 gm:1100μモー
UX-26Bは、RCA開発の UX-226 を改良(?)してSTタイプに改め、1934年(S 9年)マツダ(現 東芝)が発売した真空管です。主な用途として、当時のラジオの出力管であったUX-12Aを検波管だけではドライブ不足(入力信号が不足)が生じ、検波管と出力管の間に挿入してこれを補う為です。すでに多極管使用のラジオが存在しましたが、UX-26Bをプラスしたほうが、ずっと低価格になったため・・と、伝われています。よって、5極管(4極管を含む)ラジオと区別する名称が生まれ、多極管ではなく、並の真空管(つまり3極管)を4本使用のラジオ・・並四ラジオ・・の呼び名が生まれた訳です。従って、これ以前には並四・・というラジオは存在しておりません。 (写真は宮田製作所・・エレバム真空管)
ハム音(交流音)低減目的でフィラメントは1.5Vの低電圧になっています。又、より低価格ラジオにするため電圧増幅管であるUX-26Bを出力管とした並四ラジオも有りました。私が特性曲線より算出してみた出力は約120mW強得られますので、当時の住宅事情やマグネチックSPでは充分実用になったと思われます。
並四ラジオ・・の名称は当時の電気販売業界内の呼び名であって、一般国民間では認知されておらず・・四球ラジオ・・が一般的であったようです。 これに対して戦後の五球スーパーは、その高性能ラジオのイメージからか(?)・・製造業者 販売業者 使用する一般市民・・共通で何の違和感も無く極普通に使われた名称です。