従ってP-G NFアンプの増幅度は、真空管の増幅率(μ)にあまり関係なく R1とR2の比によって決まってしまう・・ということです。つまり V1のμが大きいほどトーンフラット時のNFBは多くなり、歪を考慮させ、なを且つ上昇、下降の量を多くしたい場合は 12AX7A 等のHi-μ管が適する・・事になります。
上図は低音と高音VRが中央にあるとき(フラット)です。実際の回路図中の C は中音(中域)に対してリアクタンスは最小(つまりショート)とみなす事ができます、従って R2/R1 が適用され利得は 1 です。
下図は低域、高域、共に上昇時のVRの位置を示したものです。低音上昇時は、C は低域に向かうに従ってリアクタンスが増大する、結果、VR との合成インピーダンスも増す、よってNFBが、より低域に向かうに従って減少し図のように低音が上昇する。 高音上昇時は、R1 に C が並列に入り、C が高域に向かうに従ってリアクタンスが減少し、R1 が小さくなる結果、入力信号が高域になるほど増大して高音が上昇する。