6M-HH3

(VHF 周波数変換用双三極管)   eH:6.3V  iH:0.45A


最大定格

EP:200V  EG:0V  P損失:1.5W  G回路抵抗:0.5MΩ  H-K間耐電圧:ヒーター正100V 負200V


A1級増幅 特性

EP:100V  EG:−1V  IP:11mA  rp:5.1KΩ  gm:7.5mモー  μ:38


周波数混合 特性例

EP:100V  直流グリッド供給電圧:0V  IP:5.5mA  G回路抵抗:250KΩ  gm:2.5mモー  発振電圧(実効値):2V


使用上の注意・・ユニット1を混合側 ユニット2を局部発振側にすること 及び 外部振動防御に緩衝処置が必要


    6M-HH3


 6M-HH3は、それまで存在していた検波 発振 増幅用の 6J6/6J6A を元に、1958〜1959年(S・33年頃)にかけて主にテレビチューナーの混合発振管用途を目的として東芝が改造開発したもので、ベース引き出し部は同じ、内部電極構造も6J6とほぼ同様(?)・・と思われます。 しかし最大定格やgmなどが大きく異なり、兼用は考えられておりません。(写真は東芝製)

多くは国内各社(松下電器は除く)のテレビチューナー部にRF-Amp の6R-HH2とコンビで1960〜1967年頃にかけて長期間使用された代表的なテレビ球です。 又、テレビ以外の使用例は私の記憶にありません。

参考に、本家の 6J6/6J6A を下記に載せてみました



( 6J6/6J6A )

検波・発振・増幅用双3極管  eH:6.3V  iH:0.45A


A1級増幅 最大定格(各ユニットごと)

EP:300V  P損失:1.5W  EG:0V  G回路抵抗:カソードバイアス(0.5MΩ) 固定バイアス(推奨しない)  H-K間耐電圧:ヒーター正負共100V 


特性

EP:100V  IP:8.5mA  rp:≒7.1KΩ  gm:1.9mモー  μ:38  カソード抵抗:50Ω(この条件で動作する両ユニットに対する抵抗)

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又、6J6/6J6A は、混合発振の他に高周波電力増幅管としても使用できます・・下記に動作例と特性を示します。


高周波電力増幅(C級電信)最大定格

EP:300V  EG:正0V 負40V  IP:15mA  IG:8mA  プレート入力:4.5W  P損失:1.5W  


C級電力増幅動作例(両ユニット・プッシュプル)

EP:150V  IP:30mA  EG:−10V  IG:≒16mA  励振電力:≒0.35W  出力電力(PO):3.5W


 6J6 は1940年代初頭にRCAが開発した球で、この手の真空管では 600MHZ 位まで使用可能な、当時としては貴重な存在でした。 両ユニットのカソードが共通の双3極管・・ということは、最初からプッシュプル動作の発振 及び高周波電力増幅 用途も考慮されており、特性や性能から日本国内 外の最初期テレビチューナーの混合発振管に利用され、同時に巷のアマチュアやメーカー製測定器 並びに HF〜VHF 受信機 及び 軍事用(その高信頼管で)など幅広く使われました。 日本では東芝が昭和27年頃いち早く国産化しています。

アマチュア無線局のOM さんは、6J6を使った50MHZや144MHZ帯のクリコン(Xtal Converter)が懐かしいのではないでしょうか。

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